研修の概要(紹介)

Transactional Analysis Journal (TAJ)はITAA(国際TA協会)が公刊する学術雑誌であり、TA(交流分析)の理論の多くはここから発展してきました。このオンライン・セミナーではTAJの中から、講師の選んだ論文を紹介します。
TA(交流分析)をもっと深く学ぼうと思うにつれ、理論に関する書籍や論文を自ら読む必要が出てきます。しかし、英語という壁にくじけてしまう方もおられると思います。「TAJを読もう」は、その壁を皆で乗り越える試みです。
講師と共に毎回一編の論文を読んでいきます。遠方でも、自宅で気軽に参加できます。

◆第1回:2024年5月➡2024年11月への日程変更のお知らせ

*TAAJの都合により、日程変更のあった以下の講座の新たな日程が決まりました。皆様の参加をお待ちしています。
【日時】2024年11月24日(日)20:00~22:00
【講師】月岡 哲夫
【講師紹介】
看護師。公認心理師。カウンセリング分野でのCTAトレーニー。群馬県の精神科病院勤務。認知症看護認定看護師として認知症治療病棟でケアをおこないつつ、認知症ケアスタッフのサポートや認知症ケアに関する研修の企画・講師をおこなっている。
【論文】
Maxine Loomis (1982) Contracting for Change, Transactional Analysis Journal, 12:1, 51-55.
マキシン・ルーミス;変革のための契約
【講師からのメッセージ】
契約(コントラクト)はTAの重要な概念の一つです。筆者は契約の概念に深度(レベル)の視点を加え、それに見合う技法の展開を提案しています。この提案の意義と皆さんの活動への活用を考えていきたいと思います。
【定員】20名  会員4,000円・非会員6,000円
*全4回参加される方は、初回参加時に2,000円割引きますので、以下送金ください。
会員費用:4,000円×4回=16,000円-2,000円(14,000円)
非会員費用:6,000円×4回=24,000円-2,000円(22,000円)
【申込開始】2024年8月24日
【申込締切】2024年11月10日 *定員になり次第締め切ります。
【申込方法】以下の「参加申し込み」ボタンからお申し込み・参加費のお支払いをお願いします。決済完了をもって申し込み完了です。

 

◆第3回:2024年10月

【日時】2024年10月19日(土)15:00~17:00
【講師】篠崎 信之
【講師紹介】
大学で、主に教職課程の授業と、課程の運営に関する仕事などを行っています。臨床現場としては、精神科の外来にて非常勤の心理士として働いています。『交流分析事典』、『TA TODAY 第2版』の邦訳に関わらせていただきましたが、TAの一つひとつの概念を深掘りすることの大切さと難しさ、面白さを実感しました。
【論文】
「Cornell, W. F. (1988). Life script theory: A critical review from a developmental perspective. TAJ, 18(4), 270-282.(人生脚本理論:発達の視点からの批判的レビュー)」
【講師からのメッセージ】
著者のコーネルは2010年にEric Berne記念賞を受賞していますが、この論文は受賞理由となった3つの論文のうちの1つです。縦断的な発達心理学的研究を引用しつつ、従来の脚本理論に欠けている視点を提示しています。また、Berneをはじめとする8人の主要な脚本理論をレビューしています。最初にこの論文を読んだときは、TAの外側にも広がっている実に広い視野に感動しました。その広さをできる範囲でご紹介できたらと考えています。
【定員】20名  会員4,000円・非会員6,000円
【申込開始】2024年7月19日
【申込締切】2024年10月5日 *定員になり次第締め切ります。
【申込方法】以下の「参加申し込み」ボタンからお申し込み・参加費のお支払いをお願いします。決済完了をもって申し込み完了です。

◆第4回:2024年12月

タイトル:トラウマや解離のワークに、伝統的な自我状態理論とTAの関係的アプローチを組み合わせる。
【日時】2024年12月7日(土)13:30~15:30
【講師】森 陽子
【講師紹介】
・臨床心理士、公認心理師、CTA(P)
・沖縄県の新垣病院(精神科)勤務。精神科医療に携わって29年になります。今はTAとEMDRをメインとした心理療法をおこなっています。
【論文】
「Combining Traditional Ego State Theory and Relational Approaches to Transactional Analysis in Working with Trauma and Dissociation
Edward T. Novak
Transactional Analysis Journal, Volume 43, 2013 – Issue 3 186-196」
【講師からのメッセージ】
仕事柄、トラウマと解離の症状に出会うことは多く、しかしその理解には程遠い現状の中で、TAではこれらをどのように捉えるのだろうという興味関心があり、この論文を選びました。トラウマと解離に関する理論のいくつかを、TAの構造的視点と関係的視点に重点を置いて、どのように統合できるかを述べている論文です。
【定員】20名  会員4,000円・非会員6,000円
【申込開始】2024年9月7日
【申込締切】2024年11月23日 *定員になり次第締め切ります。
【申込方法】以下の「参加申し込み」ボタンからお申し込み・参加費のお支払いをお願いします。決済完了をもって申し込み完了です。

 参加申し込みカード決済の方はこちらをご覧ください。銀行振込をご希望の方はこちらをご覧ください。

【注意事項】

  • 決済が完了した時点でお申し込みとします。
  • キャンセルポリシーはこちらをご覧ください。
  • お申込みの際に取得した個人情報は当協会にて厳重に管理し、研修運営以外の目的には使用いたしません。
  • Web会議ソフトZoomを使用します。セミナーの1週間前までにリンクの情報をお送りします。当日、開始時間にそのURLを開くと、会議に参加できます。
  • 配布資料もオンラインで送付いたします。参加者用に作成・配布しますので、非参加者へのコピー配布等はご遠慮ください。
  • 論文の原文を準備する必要はありません。興味のある方は、Taylor & Francis Onlineから入手できます。ITAA会員の方は、https://itaaworld.com/にアクセスしてください(ダウンロード無料)。ITAA非会員は有料です。

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TAJを読もう 2024年度(終了)

◆第2回

【日時】2024年8月2日(金)20:00~22:00
【講師】室城 隆之
【講師紹介】江戸川大学社会学部人間心理学科教授 国際交流分析協会教授会員(心理療法分野)
【論文】Deconfusion of the Child Ego State: A Relational Perspective「子どもの自我状態の混乱解除:関係性の視点」Helena Hargaden & Charlotte Sills(2001)Transactional Analysis Journal, 31:1, 55-70.
【講師からのメッセージ】
「関係性TAの基本となった有名な論文で、既に読まれた方も多いとは思いますが、重要な論文であるため、今一度読み返し、ディスカッションしてみたいと思います。」
【定員】20名  会員4,000円・非会員6,000円

TAJを読もう 2023年度(終了)

TAJを読もう【第1回】

2023年5月20日(土)14:00 ~ 16:00
オンライン開催 (Web 会議ソフト Zoom を使用します。セミナーの 1 週間前までにリンクの情報をお送りします。当日、開始時間にその URL を開くと、会議に参加できます。)
※ 当日、TAAJ教材化プロジェクトのために、講義の内容を録画することをご了承ください。なお、参加者の顔やお名前、音声を無断で使用することはございません。
【講師】疋田尋子:虎の門病院分院心理部 臨床心理士・公認心理師 国際TA協会准教授会員(心理療法)
【講師紹介】
総合病院において、精神科患者さんの心理治療や、造血幹細胞移植中の血液内科患者さんの心理支援に携わっています。2つの領域ともに、患者さんが人生の困難に直面した時にそれにどう取り組み、そこから何を学びとって、人生を展開させていくのかに注目して関わっており、TAが役立っています。プライベートでは、Yoga、瞑想、呼吸法などを通してIntegrating Adultを養うことを楽しんでいます。
【論文】「Trudi Newton(2007) The Health System:Metaphor and Meaning」 Vol.37(No.3) 195-204
【講師からのメッセージ】
「Trudiが提唱した包括的モデルであるレジリエンス・サイクルを参加者の皆様と学ぶ。レジリエンス・サイクルは、人間の健康的な発達を包括的に捉えており、予防的サイクルと回復的サイクルの2つから成り立っている。サイクル内部は、幾つものTA概念が組み込まれており、それらを通して人間の成長、学習、繁栄、感情のリテラシーを育む。
ご興味のある方は、是非一緒に学びましょう!」
【定員】20名  会員4,000円・非会員6,000円

TAJを読もう【第2回】

2023年12月8日(金)19:00 ~ 21:00
オンライン開催 (Web 会議ソフト Zoom を使用します。セミナーの 1 週間前までにリンクの情報をお送りします。当日、開始時間にその URL を開くと、会議に参加できます。)
※ 当日、TAAJ教材化プロジェクトのために、講義の内容を録画することをご了承ください。なお、参加者の顔やお名前、音声を無断で使用することはございません。
【講師】森 陽子 国際TA協会有資格会員(心理療法)
【講師紹介】
・臨床心理士、公認心理師、CTA(P)
・沖縄県の新垣病院(精神科)勤務。精神科医療に携わって29年になります。今はTAとEMDRをメインとした心理療法をおこなっています。
【論文】「Using Redecision Therapy with Different Personality Adaptations Vann Joines (1986), Transactional Analysis Journal, 16:3, 152-160,」
【講師からのメッセージ】みなさんは再決断療法をおこなうときに、途中スタックしてしまい頭を悩ませる経験がありますか?私はおおありなのですが、今回の論文は「最決断療法」に「人格適応論」を組み合わせることで、さまざまなタイプのクライエントを治療する際に各々どのようにすると効果を高めることができるのか、ということを示唆するものです。スタックした時に、そうならないようにどうすればいいかのヒントになりそうです。
【定員】20名  会員4,000円・非会員6,000円

TAJを読もう 2022年度(終了)

第1回

日時:2022年7月3日(日)20:00~22:00
講師:室城 隆之 江戸川大学社会学部教授 国際TA協会教授会員[TTA](心理療法)
論文:Summers,G. and Tudor,K.(2000) Cocreative transactional analysis. TAJ , 30(1), 23-40.
タイトル:CocreativeTA
紹介文:CocreativeTAの原点となったGraeme Summers とKeith Tudor の2000年の論文をご紹介します。オリジナルな論文に触れることによって、彼らの発想を理解できればと思っています。

第2回

日時:2022年9月17日(土)10:00~12:00
講師:河合 美子 桜美林大学健康福祉学群教授 国際TA協会有資格会員(心理療法)
論文:Tudor,K. (2011)  Understanding empathy TAJ , 41(1), 39-57.
日本語タイトル:共感の理解
紹介文:パーソンセンタード・アプローチの研究でも著名なTudorが、共感について、RogersやKohutを比較し、関係性TAの観点から論じています。

第3回

日時:11月21日(月)19:00-21:00
講師:門本 泉 大正大学心理社会学部教授 国際TA協会教授会員(心理療法)
論文:Koopmans. L. (2020)  A fruitless attempt to cultivate physis. TAJ, 50(1), 81-91.
日本語タイトル:
紹介文:2022年のITAA大会のテーマにもなったBernのPhysisについての論文です。なかなか日本語になりにくく、TAでは古くて新しいとも言えるこの概念は、人が強く生きていくため、成長するため、そして交流するための根本です。著者は、組織領域の有資格者ですが、教育者としての経験から、人間の持つ生命力について解説しています。

第4回

日時:2023年2月17日(金)19:00-21:00
講師:光延 京子 成城大学学生相談室カウンセラー 国際TA協会有資格会員(心理療法)
論文:McNeel ,J.R.(1976) The Parent Interview, Transactional Analysis Journal, 6(1), 61-68.
日本語タイトル:ペアレント・インタビュー
紹介文:クライエントのインパス(行き詰まり状態)を解決するための方法であるペアレント・インタビューについてご紹介します。ペアレント・インタビューの際に活用されるチェアワーク(椅子を使った臨床技法)でのやり取りについても自我状態モデルやTAの概念から論じています。(2023年2月3日申込締切予定)

 

TAJを読もう 2021年度(終了)

第1回

日時:2021年7月7日(水)20:00~22:00
講師:繁田千恵(国際TA協会教授会員[心理療法])
紹介論文名:Transcription of Eric Berne in Vienna, 1968: IV International Congress of Group Psychotherapy. Transactional Analysis Journal, 3(1), 63-72.
紹介論文名(日本語タイトル):第4回 グループ心理療法・国際大会のスピーチ原稿(ウイーン、1968)

少し趣向は変わりますが、バーンのスピーチ原稿がTAJの載っていました。バーン自身がTAの基本的 コンセプトを分かりやすく話しています。ストレートで素直な語り口で、是非ご一緒に読みたいと思 っています。

第2回

日時:2021年9月4日(土)14:00~16:00
講師:疋田尋子(国際TA協会准教授会員[心理療法])
紹介論文:Understanding Obsessive-Compulsive Disorder: An Integration of Transactional Analysis and Psychoanalysis. Kieran Nolan(2008),TAJ,38(1) 72-86.

この論文では、成人の強迫性障害を精神分析とTAの考え方で説明しています。精神科臨床で時々出会う強迫性障害の方々を理解するのに、この論文が一助になるでしょう。

第3回

日時:2022年1月20日(木)18:30~20:30
講師:金武育子(国際TA協会有資格会員[心理療法])
紹介論文名:The Cycle of Development. Pam Levin-Landheer(1982),12(2),129-139.
紹介論文名(日本語タイトル):発達のサイクル

「発達のサイクル」は、クライアント理解の重要なツールです。私は、発達とT Aを融合した「TA発達心理学(TAPD)」の開発に取り組んでおりますが、欠かせない指標です。

第4回

日時:2022年3月21日(月・祝)10:00~12:00
講師:川並美智子(国際TA協会有資格会員[教育])
紹介論文名:Self-Esteem: A Family Affair a Parenting Model. Jean Illsley Clarke (1982), TAJ,12(4),252-254.
補足論文名:More Ideas, Fewer Games. Jean Illsley Clarke(1982) TAJ, 12(2), 121-122.
紹介論文名(日本語タイトル):セルフエスティーム:子育てモデルの家族関係

保育士としての私の心理的リーダーでもあるJean Clarke 先生の論文を中心に、子育てや親教育に興味をお持ちの皆さんと共にディスカッションしながら学びを深めたいと思っています。

 

TAJを読もう 2020年度(終了)

第1回 5月30日(土) 10:00~12:00

講師:室城隆之(国際TA協会准教授会員[心理療法])
論文名「Life Scripts and Attachment Patterns: Theoretical Integration and Therapeutic Involvement.」Richard G. Erskine (2009),TAJ,39, 207-218.

第2回 8月31日(月) 19:00~21:00

講師:池田恵子(国際TA協会准教授会員[心理療法])
論文名「Contracting for Change.」 Maxine Loomis (1982)
TAJ,12(1), 51-55.

第3回 10月9日(金) 20:00~22:00

講師:青沼真壽美(国際TA協会有資格会員[教育])
論文名「The Bigger Picture: Supervision as an Educational Framework for All Fields.」Trudi Newton and Rosemary Napper (2007)
TAJ,37(2), 150-158.

第4回 12月15日(火) 18:30~20:30

講師:関真利子(国際TA協会有資格会員[心理療法])
論文名「From Client Process to Therapeutic Relating:A Critique of the Process Model and Personality Adaptations. 」
Keith Tudor and Mark Widdowson(2008)
TAJ,38(3)218-231.

第5回 3月5日(金) 19:00~21:00

講師:星野惠子(国際TA協会有資格会員[教育])
論文名「The Permission Wheel. 」
Laurie Hawkes (2007)
TAJ,37(3),210-217.

 

TAJを読もう 2019年度(終了)

第1回 7月20日(土) 18:3020:30 

講師:宮城 聡(国際TA協会准教授会員)
論文名「Playing with Games: The Game/Play Shift」
Laura Cowles-Boyd & Harry S. Boyd (1980)
TAJ,10(1), 8-11.

第2回 9月4日(水)19:00~21:00

講師:安部 朋子(国際TA協会教授会員)
論文名「The Health system: Metaphor and Meaning」
Trudi Newton (2007)
TAJ,37(3), 195-205.

第3回 11月11日(月) 18:30-20:30

講師:金丸 隆太(国際TA協会有資格会員)
論文名「The Seven Suicide Decisions: Reassessing the Gouldings’ Work to Include Suicidal Ambivalence and the Homicide/Suicide Dimension」
Tony White (2018)
TAJ,48(1), 59-72.

第4回 1月8日(水) 18:30~20:30

講師:門本 泉(国際TA協会教授会員)
論文名「The Mirror Exercise and the Restructuring of the Parent-Child Relational Unit」
Adrienne Lee (2018)
TAJ,48(4), 379-390.

第5回 3月8日(日) 10:00-12:00

講師:北村 嘉伸(国際TA協会教授会員)
論文名「A Body of Knowledge : Somatic and Environmental impacts in the Educational Encounter」
Giles Barrow (2018)
TAJ,48(1), 7-17.

2018年度

第1回 8月26日(日) 10:00~12:00

講師:北村 嘉伸(国際TA協会教授会員)
論文名「Winner’s Triangle (勝者の三角形)」
Choy, A(1990)
TAJ,20(1), 40-46.

第2回 12月8日(土)10:00~12:00

講師:島田 凉子
論文名「“We are”: The Fundamental Life Position」(「私たちは~」:基本的人生の立場)
Tudor, K(2016)
TAJ,46(2), 164-176.

第3回 1月8日(火)18:30~20:30

講師:門本 泉(国際TA協会教授会員)
論文名「The role of the imagination in an analysis of unconscious relatedness.」(無意識の関係性分析における想像の役割)
Hargaden, H(2016)
TAJ,46(4), 311-321.

第4回 3月10日(日)16:00~18:00

講師:篠﨑 信之
論文名「The miniscript. 」(ミニスクリプト)
Kahler,T with Capers H(1974)
TAJ,4(1), 26-42.